今朝のTVで、マイルドヤンキーを名付けた博報堂原田氏が、
「最近の若者は”年功序列も良いな” ”専業主婦も良いな”と言っている」
と言っていました。
これは、深刻だ。何が深刻って、この4月から「外国人の就業が可能になる」
からだ。今は、日本の労働市場は実質「鎖国」状態であり就業者が足りないので、
どんな人でも雇いたい、と企業は思っている。
だが、もっとやる気のある外国人が雇えるようになったらどうなるのだろうか?
Contents
世界でいちばんやる気がないのは日本人
という本があったのを思い出した。見てみると2008年発行の
講談社新書だった。
2006年にアメリカのコンサルティング会社が調査したデータに
よれば、「仕事に対してエンゲージメントの高い日本人はたったの
2%で他国と比較して著しく低い」ということだった。
また、当時、スイスの国際経営開発研究所の発表しているデータ
によると、日本の国際競争力ランキングは1993年の2位から右肩
下がりに落ち続けて、2002年には30位になっているとのこと。
(現在のデータはこの三菱総研のものがわかりやすいです。25位)
この本の「はじめに」では、このやる気を無くした原因が、
「管理職の質」の問題である。
といっている。
また、デービッド・アトキンソン氏は、日本経済の分析の中で、
「一人あたり」は最低な日本経済の悲しい現実
として、日本の経済指標を「一人あたり」(要は生産性の問題)で
分析し、「一見、経済規模が大きく見える日本も実は”人口の多さ”
故、経済規模が大きいのだ」と結論つけている。
実は、我々が中国に対して思っている「中国は経済大国だけれど、
人口が多いからなあ」というのは、そのまま、我々日本にも当てはまるのだ。
同じ東洋経済で、アトキンソン氏は、
外国人雇用の拡充は、「無能な経営者」の甘えだ
と断じている。
外国人雇用の拡大については、サービス産業の生産性と関連してすでに
別のページにも記載しているが、今の「外国人を雇用したい」という
人たちの話を聞くと
- 外国人の賃金が安いから(低賃金労働力を確保したい)
という感じのことしか、聞こえてこない。
アトキンソン氏の言うように
「生産性の向上に目を向けない」
無能な経営者たちが、外国人雇用の拡大を主張しているのだ。
人が足りないのは、一つには「難易度の高いサービス産業の生産性
の向上」に今まで真剣に取り組んで来なかったから、だ。
「陣屋」さんのように、どちらにしてもお客様の来ない平日を
思い切って休みにすることで生産性を上げる、とか、普通だったら
誰でも思いつくようなことすら、ぜずに漫然と経営している
宿泊業のなんと多いことか?
そんな工夫すらせずに、低賃金でスタッフを朝から晩まで働かせている。
クリスマスには、小売業での「商品の従業員への”押し付け”」が話題になった。
繰り返しこうしたブラックな話が出続けているのも、企業の怠慢故である。
見てみぬフリをするのは罪である。
いい加減に目を覚まさないと、、