旅館ホテルが求人に苦戦している、と言う。
京都新聞5/2には
「旅館やホテル、雇用環境改善図る 京都、深刻な人手不足で」
とあり、京都府が正社員化への支援を行っているようだ。
また、ホテレス関係の「宿屋塾」と組んで「ホテル旅館の仕事の魅力
を伝えよう」という「SWITCH BRIGHT」なるサイトも出来たようだ。
一方で、京都新聞の同じ記事には、「従業員にこの1年間に取得した
有給休暇日数を尋ねたところ、ゼロが46・6%と過半数に近く、
3~5日と6~10日がいずれも約10%だった。育児(介護)
休業をこの1年間に取得した女性は25・0%にとどまり、
平均年収も295万円と全業種平均(15年国税庁民間
給与実態調査)より3割ほど低かった」とある。
タダでさえ休みも取れず、朝は早く夜は遅い、日中は仕事が無いので、
「長い休憩」(中抜け)を入れられる。近隣には、買い物が
出来るところも無く不便なこの業種に給料も低いとなったら、
どうしてこの業界に好んで来る人がいるのだろうか?
頑張って働き続ければ良いのか?といえばそうでもない。
例えば、私は、業界の状況を見るために「indeed」というサイト
から毎日、「支配人」の求人情報が送られてくるように設定
しているか、「支配人」「支配人候補」といっても、笑って
しまうような報酬であることが多い。本当に「GM」の募集でも
月給が50万に届いていることは稀だ。
GMといえば、施設の総責任者であり、ビジネスホテルを除けば
百人近い部下のTOPに立つはずだ。
そのポジションの年収は600万ほどが実質上限だ。
つまり、頑張って上に上がってもそんなもの、なのだ。
いい人を集められる訳がない。
すべての原因は、今まで多くの業界内の人達がこの待遇、労働環境
の改善に真剣に取り組んでこなかったことだ。
そして、もっと突っ込んでこのことを考えると、結局は、
最近何かと話題の「宿泊施設の低生産性」というところに
行きつくのだ。