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ワンマン経営者たちが大量にリタイヤする時期が近づいている
バブル前後まだ経済成長著しかったころ、起業し、会社を
大きくしてきたワンマン経営者たちが、リタイヤする時期になっている。
ワンマンというのは別に悪い意味ではない。
7ー11鈴木氏が、職を退いたのは記憶に新しいけれど、
それ以外にも、ユニクロの柳井氏は一旦は退いたものの
復活したが既に67歳である。
この業界に目を向ければ、
ゆこゆこ創業の鈴木氏も同じくらい
XX計画の井上氏も同じくらい
XX不動産の佐藤氏も同じくらいだ。
星野社長は、まだ50代だが、、、
どの方も卓越した判断力、センス、指導力で、会社を
成長させてきたが、何れの会社も判断を社長に頼っている。
社長が判断できなくなったとき、社長に頼ることができなく
なったらどうするのか?
柳井社長の復活を見るまでもなく、この社長達の
次、は各社にとってとても大きな課題である。
では、どうなるのか?
可能性の高いのは、権力闘争に突入する、というシナリオだ。
実は、権力闘争になる、というのは、ドングリ背比べの裏返し、
本命不在ということである。本命不在とは、全社長と同じような
ことを新しい社長に求めるのは無理と言うことだ。
やり方を変えなければならない。
問題は、多くのワンマン企業が、カリスマワンマン経営者
の力だけで、まとまっているということだ。
別に同じ目的をもって集まったわけではないし、価値観を
共有しているわけでもない。社長 という従うべき価値
以外に価値観がないのだ。
だから、できればワンマン社長のいる間に普通の企業の仕組み
を導入した方が良い。
さらに問題はワンマン経営者がそれに間に合うタイミングで
気がつくかどうか?だ。鈴木氏を見るまでもなく、優秀なワンマン
経営者は引き際が難しい。
ワンマン経営者の卓越した能力でひっぱてきた会社にはあるべきもの
がない。
なぜあんなに賢い経営者たちも引き際が上手くないのか
多くの優秀な経営者の方々と仕事をしてきて思うのは、
「あんなに賢い、あんなに会社を愛している人だから、
きっと次をどうするかは考えているはずだ」という考えが
ことごとく裏切られるということだ。
なぜ、なのだろう?
おそらく、優秀な経営者は、
自分と、ナンバー2を比較
して、「まだまだ俺がやらなくては」と思うのだと思う。
それ自体は間違ってはいないかも知れない。
ワンマン会社では、ナンバー2の役割が、一般の会社とは
違うからだ。自分の能力がナンバー2の成長を阻むのだ。
問題は、「自分の能力の低下」に対する対策を取らないことだ。
仮に若いときには100の力があったとして、67歳の現在の
力はおそらく80とかになっているはずだ。
それでもナンバー2の力は70とかだから、まだまだだ、となるのだ。
問題は100が80になっていることだ。100が80になっているのに
同じやり方をしていたのでは、会社の経営力が80%になってしまう。
自分の能力の低下に対しては、何らかの対策を取らなければいけない
はずだ。しかしながら、自分とナンバー2の差に目が行ってしまって
自分の能力の低下には気がつかない。気がついていても認められない。
高齢運転者の事故多発と同じ状況だ。
これからはこうした会社は普通の会社に近づいていく。
必ず、だ。