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大塚家具が過去最悪の営業赤字に沈む理由

http://toyokeizai.net/articles/-/121265

東洋経済オンラインの記事によれば大塚家具が過去最大の赤字に

なるらしい。

久美子社長の戦略を東洋経済オンラインは

「社長に就任後、勝久氏が作り上げたビジネスモデル
と決別した。象徴的だった「会員制」を廃止。誰でも気軽に入れる店舗へと
順次リニューアルし、顧客に必ず付き沿っていた接客手法も変更した。
さらに高級家具の売り場を縮小する一方、中価格帯を強化するなど、
“普通の家具店”になっていった。」

と述べている。

もしこの通りだとしたら、それは失敗するはず、である。

大塚家具の発信はどうなっているのか?

大塚家具自身はどう言っているのか?
http://www.idc-otsuka.jp/company/about/newidc.html

大塚家具の「新ブランドビジョン」は、上記を読んでいただきたいのだが
要約すると

  • 店舗を気軽に入れる場所にします
  • インテリアの「高価、使い続ける」をもっと気軽に
  • 良いものをみんなで使い継ぐ「リユース」の仕組みを確立
  • リース・レンタルなど多くの選択肢を
  • リユースすることで国内家具職人を守り、活性化
  • 価格のための会員からパートナーへ

ということらしい。どう思うだろうか?

久美子社長はコンサル会社もやっていたと言うことだが、、、

上記は結局「今までの大塚家具との変化」は言っているけれど、それ故に
とても「内向き」「プロダクトアウト的」に思える。

プロダクトアウトが一概に悪いわけではないけれど、最初の

「店舗を気軽に入れる場所にします」

なんて、「そもそも気軽に入れない店舗ってどうなの?」と言う
だけで、単に「今までの大塚家具とは違うよ」と言うことを
言っているに過ぎない。
それ以外は「家具業界」について語っているだけで、
それに対して「大塚家具」の役割とか位置づけとか、わからず
練れていない感だらけだ。

再生するにはどうするか?

まずは「私怨」を捨てることではないか?

「前社長と違うことをする、大塚家具を何でも変える」ことが
目的になっているように思える間は再生はないだろう。

「そんなことない」とご本人はおっしゃるかもしれないが、
「傍目」にはそう見える。

ニトリやイケアが手放しに良い訳ではない。

が、おそらく新生大塚家具が狙おうとしている「中間層」は、
格差の拡大に伴ってそもそも少なくなってきている。

実際の所得の格差よりも先にマインドの格差は大きくなっている。
富裕層も「使い分け」が顕著になっている。

強羅花壇に泊まる人があるときは「アパ」や「大江戸温泉」に泊まるのだ。

家具業界も旅館と同じように「中間価格」が厳しいのだろう。

大塚家のお家騒動に巻き込まれた従業員は不幸だ。

久美子社長は「お客様の幸せ」を言う前に、自分の従業員、その家族
の幸せを守るべきではないか?