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ここのところ再び「ワタミ」の話題がネットで多い
ワタミの話題は主として「ワタミは大丈夫なのか?」という経営視点、または
マーケティング視点の話だ。
たとえば「ビジネスジャーナル」さんには
「恐らくワタミの復活は「ない」と考えられる理由 「外食業界の星」はなぜ没落したのか?」
と山口芳生さんが分析なさっている。
私は元々、「ワタミ」にチョイチョイ行っていた訳ではないので、過去のことは
わからないが、駄目な理由は、いろいろ聞いていればわかる。
基本、外食で駄目になるところの理由は同じようなものだ。
ワタミの業績悪化の理由は?
ワタミの業績の悪化にはいくつかの要因がある
- ブラック企業という評判がついてしまったこと
- 成功体験にとらわれたこと
- 時代の変化に適応が遅れていること
- ポジショニングの迷走
1、については、いうまでもないだろう。すき家も同じような目に遭っているが
すき家の業績がそこまで悪化しているようには思えない。
2、については、山口さんの記事に詳しいが、要するに、「成功体験にとらわれた」
というより「成功の要因を勘違いした」ことにあるようだ。
主婦の活用とファミリー層の取り込みにより、初期のスタートダッシュが可能
になった後、普通のチェーンと同じことをはじめて、規模の経済を狙ったが、
規模の経済が効かなくなると落ち始めた、ということの様だ。
まあ、よくある話だ。
自分たちの業界のポジションと戦略を「チャレンジャー」から
「マーケットリーダー」にシフトした途端にうまく行かなくなる。
これは「マーケットの定義」の問題だ。居酒屋チェーンは直接競合
ではあるかもしれないけれど、実は他にも競合は多いのだ。
3.は、2とも関連していて、マーケットリーダー戦略をとるのなら
圧倒的なコストリーダーシップ戦略をとり続けるべきなのかもしれない
けれど、居酒屋チェーンだけでもそれは相当に大変。結局、高単価戦略を
とってはみたものの、お客様はそれを「ワタミ」に望んではいなかったのだ。
ワタミはどうするべきか?
ここのところのネットの論調は「ワタミはもう駄目だろう」という感じである。
では、本当にワタミはもう駄目なのだろうか?ワタミに助かる道はあるのか?
ワタミは何をするべきか?
幸いにしてワタミは東証一部上場会社であり、それなりに資金力もあると思われる。
まず、すべきことは、従業員の活性化だ。
従業員の活性化には、「もう一度、現場の自由度をあげる」手が良いのではないか?
よく言われる「餃子の王将」作戦をとるのだ。
お客様の事を一番よく分かっているのは、「現場」だ
今ワタミがすべきことは「ワタミにお客様は何をしに来るのか?。ワタミを選ぶ
お客様はどんなお客様なのか?」を徹底的に考えて、それに応えることだ。
恐らく都心の店と郊外の店では客層が違うはずだし、客層が違えばニーズも違う。
ニーズを丹念に「掘り起こす」必要がある。
価格を動かしたりなど、ありきたりの手では駄目だ。
本部が旨くサポートしながら、「現場の一人一人」を魅力的にするのだ。
「あの人。あのメニュー」を目当てに来る、と言う状態を作るのだ。
「ワタミを選ぶ理由」を追求しないと、復活は、ない。
「ワタミを選ぶ理由」は「お客様一人一人の事を深く考えれば」導き出すこと
ができるはずだ。「お客様は目の前にいる。近所にいる」はずだ。