NHKの朝のテレビで「まれ」という番組があります。

主人公のまれ、が、ケーキ屋さんを経営するのですが、最近の話では
「売りたいものを売る」ことと「売れるものを売る」の葛藤が描かれています。

「売りたいものを売る」=プロダクトアウト

「売れるものを売る」=マーケットイン

と考えると、どうでしょう?

多くの旅館の皆さんは、「売りたいものを売る」というより
「手持ちのものを売る」という感じかもしれませんね。

「そりゃあ、売れるものを売りたいけど、そんなもの持ってない」
とおっしゃるかもしれません。

実は、ホテル、旅館の商品はとっても「ニッチ」な商品なので、
一般消費財のマーケティングをそのまま適用できないことがあります。

たくさん販売する必要のある一般消費財では、それなりに大きな

市場(ニーズと言い換えてもよいかもしれません)を狙わないと、商売
が成り立ちません。

例えば、私の関わっていたアイスクリームでは、当時「週販、日販個数」

が問題になっていました。1店で週当たり、日当たりどれだけ売れれば、
商品の「棚」を維持できるか?という、メーカー、商品にとっては「生死」
に関わる数字です。
国内の7-11の数は17,886店(2015年7月末現在、7-11ジャパンHPより)
ですから、1店当たり1日1個売れれば、7-11だけで毎日17,886個売れます。
大量に売る必要から、「何を作ったら、何をやったらたくさん売れるのか」を先に
考えることになり、「市場の調査が先」になりがち、です。(もちろん、いつもそうなる
訳ではありませんが)

ホテルや旅館では、この「マーケットインとプロダクトアウト」のギャップを埋める
ことが必要です。

では、どうすれば良いのでしょう?

それには

「顧客のことを考える」

しかありません。

「商品のことを考える」

のと一緒に

「顧客のことを考える」

のです。