旅館の再生に関わっていると、旅館が家業であったり
中小企業であったりする事から、嘘のような本当の話
が度々起こります。
少しご紹介します。
① オーナーの知らないうちに売却
よくある話、であるかも知れませんが、オーナーが
なにも知らないうちに売却の話が進んでいることが
あります。気がついたときには、金融機関が大体の
話を決めていて、それに乗るしかない、という状態に
なっています。
② 残業代がない
これも旅館ではよくある話ですが、普通の一般企業
ではあり得ないことだと思います。旅館の経営者は、
昔からの風習をそのまま踏襲し、XXだから、と何だかんだ
理不尽な理由を付けて残業代を支払っていなことが、結構あります。
余談ですが、あなたがそうした旅館の従業員である場合、
自分の勤務時間をきちんと記録し、労働基準監督署に
相談しましょう。臨時収入になるかも知れません。
③ 旅館のものは社長のもの
これも、旅館ではよくある話ですが、儲かっている訳
でもないのに、自分のものをどんどん購入する、旅行に
出かけて出張扱いにする、などやりたい放題の方が
いまだに結構存在しているのが旅館業界です。
④ 中抜けシフト
以前も書きましたが、旅館では、忙しい午前の早い時間
とチェックインから夕食提供にかけての2つの繁忙時間帯
が存在します。そのため、出社日の日中に5ー6時間の
長い「休憩」をさせる旅館が多くあります。
②や③④の様なことが残っているので、近代化、効率化
などという以前の問題が多く残っているのが、田舎にある
旅館という業態です。それだけに、改善の余地も多く残っている
とはいえるかも知れません。