震災に遭われた皆様、お見舞い申し上げます。
先週、私も仙台、多賀城方面に、関連ホテルの支援に行って参りま
した。
がれきの山となった車を見て、泥だらけになったホテルを見て、い
まだに水の引かない被災地を見て、ガソリンスタンドに列ぶ車の長
蛇の列をみながら、被災したホテルのお客様を、仙台市内の系列ホ
テルまでお送りしました。
ホテル、というのは、こうしたとき、良いところ(ベッドもあるし、
食料もある程度ある)であるとも言えますが、一方で生活必需では
ないため、今後の売り上げをどうするか?が問題になってきます。
震災当初は、対応に必死でも徐々に「売り上げがない」ことは問題
になってくるでしょう。
では、こうした時にはどのように対応すれば良いでしょうか?
考えるための状況を整理してみましょう。
・ 向こう数ヶ月間の売り上げがかなり減少するのは覚悟すべき
・ 一方で、燃料費、食材費などの上昇が見込まれる
・ 被災地域、原発周辺では、売り上げなし(最低でも一時的閉
鎖)を覚悟しなければならないかも
・ 被災者、復興支援に関する需要は増える
・ 災害に乗じての商売は、どうか?と思う。
他にもあるかも知れませんが、とりあえず思いつくままに挙げてみ
ました。
商売の基本は「需要のあるところ、市場のあるところ、市場になり
うるところで商売する」ことです。今回の震災で、もっとも需要が
増えると思われるのは、「被災者とその支援者」「復興活動」でし
ょう。(もちろん、こんな時にこれに乗じて荒稼ぎを、と言うよう
な話ではありません。)
宿泊業としてできる最大の支援は「宿泊を可能な限りリーズナブル
に提供すること」ではないでしょうか?
皆様は今まで、「いかにして客単価をアップするか?」を考えてき
たのだと思います。もちろん私もそうです。しかしながら、こうし
た状況の下では、お客様の意識そのものが変わってしまいます。
あたふたしていても仕方が無いので、ここは明確に割り切って「お
客様のニーズに如何に合わせるか」を考えるのが良いでしょう。
今までの様に「できればこれも」という発想は無くなってしまうの
ではないか?と思います。最低限のことができれば、できるだけ長
く滞在したい、と言うニーズが多いのではないか?と思います。
これに応えるにはどうしたら良いでしょうか?
・ 必要最低限の対応は何か?
・ 最低コストでの運営とはどんなものなのか?
こうしたことが問われる状態になるのではないか?と思います。
震災に遭われた方を、国、県の負担5000円(1泊3食)で宿泊
施設受け入れる、と言う話もあるようですし、赤プリに宿泊者を受
け入れる、と言う話もあるようです。
震災に遭われた方にとって、避難所に比較すればホテル、旅館とは、
本当に良いところであると思います。
どのようにこの事態に対応するのか?少し考えて参りたいと思いま
す。
被災された方には本当にお見舞い申し上げます。