今回はサービスの品質管理について、お話したいと思います。
サービスの品質、みなさんどうなさっていますか?
具体的には、皆さんのスタッフがサービスをお客様に
提供するにあたって、サービス品質の管理を行っていますか?
良く「真実の瞬間」などと言いますがこのお客様とスタッフの
接点、接触する瞬間が、接客サービスの品質を決定するのです。
真実の瞬間は見られないから管理できない、等ということが
ありますが、果たしてそうなのでしょうか?
真実の瞬間を見ることができないから管理できない、と言うのは
「手榴弾を爆発させてみないと、何秒後に爆発するかわからない」
と言うのと同じようなことであると、コンサルタントの三河恵
さんは仰っています。
実はたとえ真実の瞬間を見ることができたとしても、見たとき
には真実の瞬間は終わってしまっている訳ですから、そのお客
様に対しては、もう、どうしようもありません。手榴弾は爆発
してしまっているのです。問題は、爆発の瞬間だけではなく、
その前、つまり何故にそういうサービスをするという判断に
至ったか、と言う「プロセス」にあります。
スパサービスについて、「上手な経験者を集める」というのも
真実の瞬間の管理をただスタッフに依存しているだけで、もし
「上手な経験者を集めて、維持し続ける」方法がなければ、
ただただ、運良く上手くいっているだけです。特に「セラピスト
とクライアントには、相性がある」などとセラピストは言い出す
ので、上手くサービスできなくても「相性が悪かった」などと、
本気ですませてしまうことがあります。
では、スパの様な、お客様との接触時間が長く(真実の瞬間、
どころか、真実の2時間だったりしますね)サービスの質が
高いレベルで要求される場合の「品質管理」はどうすれば良い
のでしょうか?
一つの方法は「経験者を使わない」ことです。やり方をいくつも
知っていると、必ず自分流になります。セラピストの様に自分の
やり方に自信を持っているなら、なおさらです。
未経験者に「なぜこうするのが良いのか」ちゃんと納得するように
説明すれば、他の方法でトリートメントを行う可能性は低くなります。
特に、自分たちが納得してそのトリートメントを行えているなら
あえて別のことはしないでしょう。
つまり、スパの様に真実の瞬間のわからないものであっても
結果で判断するのではなく、その前の教育などの工夫で同じ
サービスを同じように行えるようにすることは可能なわけです。
そしてそれは「最低限」「個人にあわせたサービス」を行う前に
必要なことであるはずです。