今、旅行のトレンドは

団体>個人

見学>癒し

となってきています。典型的な「団体で旗を持ってあちこち見て回る旅行」から、旅館でゆっくり食事、温泉を楽しむ「滞在そのものを楽しむ」形へと、旅行のニーズが変化しています。(もちろんニーズはこれだけではありませんが)

滞在そのものを楽しむ人が増えたのは旅館にとってチャンスとも言えます。

今までは、宿泊施設はまさに「宿泊するため:睡眠が目的」の施設だったのです。目的地が遠いから、あるいは見て回るところがたくさんあるから、何処かに宿泊しないとダメだから泊まる、ところであったのです。

あるいは、今までも旅館に宿泊するのが間接的な目的になっている旅行はあったかも知れません。典型的だったのは「慰安旅行」です。「宿泊して騒ぐ」のが目的になっている旅行ですね。「飲み会:宴会の拡大版」です。これも「滞在」や「旅館」が実は目的ではない点では同じことです。

それが、「旅館で過ごす」ことを目的にする人たちが現れたのです。

皆さんの旅館は「旅館で過ごさせる」為に何かしていますか?
・温泉しかないし??
・卓球がある!
・ゲーム機があるけどあまり売れていない
・麻雀室、カラオケルームがある
こんな感じでしょうか?

旅館で過ごす人たちの目的はおそらく多くの場合「時間つぶし」ではありません。上記の「温泉」以外の施設は「時間をつぶす」為のものです。これではお客様のニーズに応えていないとは思いませんか?

現代は結構たいへんな時代なのです。植木等の時代の様に、会社で適当にやっていれば、そのうち年功序列で何とかなる時代ではないのです。実績を上げなければすぐに閑職に追いやられ、給与を引き下げられる時代なのです。

こんな世の中に居たら、たまには会社のことなんか忘れてゆっくりしたいですよね。皆さんの旅館はこうしたお客様に「お食事の時間ですから起きてください」とか、「XX時にはお布団を下げますので、、」とか言っていませんか?

お客様が旅館で過ごしているということは、お客様にセールスするチャンスが増えていると言うことです。お客様に気に入って頂く(嫌われる)機会も増えているということです。

お客様に追加でお金を支払って頂く一番の近道は「スパ」だと思います。スパは、「旅館でゆっくり過ごす」のにぴったりのアイテムです。
旅館にとっては、下手をすると、格安旅館の1泊分の売り上げを、1時間で稼げる手段です。

お客様を徹底的に癒して差し上げることができれば、施設の古さなんてあまり関係ありません。むしろ「落ち着くよね」と言って頂けるかも知れません。

癒しのアイテムは
・食事
・温泉
・接客
・環境
・スパ
です。
環境はなかなか変えにくいかも知れませんがそれ以外は比較的簡単に変えられるはずです。

お客様を「徹底的に癒す」旅館にできれば、お客様を確保できると思いませんか?