バブル期以降、消費者の「お金の使い方のメリハリ」はより、ハッキリとしてきています。

賃貸の2DKのアパートに住んで、ベンツに乗っていたり、などです。

この「目的にあわせて、お金の使い方にメリハリをつける」傾向は、旅行にも現れています。あるとき強羅花壇に泊まった人が、宿泊が目的ではないときには、ビジネスホテルに宿泊したり、伊藤園に泊まったりするのです。

中途半端な、「安くもないし、良くもない」ところは、きつい状態になるでしょう。

じゃあ、うちの旅館はどうしよう?
実は、安い高いは「絶対的なもの」ではなく相対的なものなのです。高い旅館は強羅花壇だけではないのです。1泊2食、2万5千円位でも高い旅館はあるのです。誰にとって高いか、誰にとって「ハレ」の日の旅館であるか、によって、1泊2食2万5千円が高級であることも、10万が高級であることもあるのです。

また、「うちの旅館は古いし、改装しようにもお金がないし」という皆さん。皆さんの旅館にもぴったりの人はきっと居るのです。
自分の旅館の現状をただ嘆いているのでは、「私はどうせ不美人だから結婚できないわ」と言っているのと同じことです。自分の容姿を卑下して、「いじけた」態度をとっていたり、お化粧をしていなかったりしたのでは、ますます相手は遠ざかってしまいます。

誰でも、すごく良いところってありますよね。そんな良いところを見つける人もいるモノです。

話は脱線しましたが、皆さんの旅館も同じことです。きっと良いところ、きれいなところ、があるはずなのです。

強羅花壇とやり合ってはいけません。地域一番の高級”施設”旅館と施設でやり合って、ないモノねだりをしても仕方ありません。

自分たちでできる「手入れ」をちゃんとしていますか?自分たちでできることはたくさんあるはずです。

私たちがコンサルテーションし、皆さんと一緒に導入するスパは、最初から高額な施設投資をしません。みなさんの旅館に余っている部屋などを、皆さんスタッフの力、工夫できれいな部屋にし、スパを導入します。

スパの導入はきっかけにすぎません。スパ導入のプロセスで皆さんの大切な「戦力」であるスタッフに「やればできる」ことを理解してもらえれば、あるいは、「マーケティング」や「問題解決」を理解して使えるようになってもらえれば、旅館全体が「できることをできるだけ」やるようになるのです。そうすれば、今よりもずっと高い売り上げ、今よりもずっとモチベーションのあるスタッフを作り出すことができます。

ターゲットは「常に」変化します。車だって、4年に一度モデルチェンジするのです。でも、旅館は「4年に一度」改装できないですよね。
だから変化できる「ソフト」で勝負するしかないのです。